畳表は有機質の草を使用しているので、条件が整えばどうしてもカビは生えます。それは生鮮食料品を空気中に放置したままにしておくと、すぐカビが生えてくる事と原理的には変わりありません。

カビは3要素(気温:気温25℃以上・湿度:70%以上・栄養:い草やほこり)が揃うと発生します。逆に、この要素の1つでも排除出来ればカビの抑制につながります。
特に畳表を替えて1〜2年はい草の効能が発揮されるので、お部屋の水分を貯めこみます。


畳の水分含有量は15%以下とされています。含有量が20%以上になり、そこに雑菌が付くとカビの発生に結びついてしまいます。梅雨時期は温度・湿度も高いので発生率も上がります??カビを抑えるには次の事を心掛けると効果的です。

・エアコンや除湿器等で部屋の温度や湿度を下げる
・一日に一回は部屋の換気を心掛ける(空気が淀まないようにする)
・お部屋の掃除を心がける(カビ菌の栄養になるものを排除)
・洗濯物の部屋干しは除湿器と併用するなど(湿度を下げる)



もし畳にカビが生えたら…

@まずは、エアコンや空気除湿器等で部屋全体を除湿してください。(こまめな換気でも良いです)



Aブラシ(柔らかいもの)等で畳の目等に詰まっているカビを掃き出してください

B掃除機でカビを吸い取ってください(先に雑巾がけをすると、カビが畳の目に入り込んでしまいます)




Cエタノール液(無水エタノールの方がより効果があります)を吸い込ませた雑巾で拭き取ってください(含ませ方が濃いと変色の原因になるのでご注意ください??)。



@〜Bを繰り返す事によってカビも取れてきます。
ダニの予防


元々新畳の場合、ダニ等はいません。ところが、家具や外部から入ってきたダニ等が畳に寄生する事があります。
部屋の温度が25〜30℃、湿度70〜80%がダニの繁殖条件になります。
普段から換気やこまめな掃除等で発生させないように気を付けてください。

もし畳に発生したら、こまめに何度も掃除機をかけて下さい。(ダニは夜行性なので、部屋を暗くして一時間くらい置いてから掃除機を掛けると効果的です)。

※一見、畳から発生したと思っても、畳以外から発生している場合があります。


液体(ジュース、お茶、お酒、醤油、ソース等)の汚れ



シンナーかベンジンを布に浸して拭き取ってください。畳の目につまっている時は、布の上からアイロンをあてて、軟らかくして取り除いてください。


灯油の汚れ

布にアルコールを付けて拭き取り、十分に乾拭きをしてください。


クレヨン・化粧品等の汚れ

住まいの洗剤を使用済の歯ブラシに付けて、畳の目に沿ってこすり落としてください。その後、水拭き、乾拭きを丁寧にしてください。


水溶性インクの汚れ

ペーパーなどで吸い取り、牛乳を布に浸して拭き取ってください。その後、十分に水拭き、乾拭きを繰り返してください。


フェルトペンの汚れ

油性のものはマニキュアの除光液またはラッカーうすめ液で拭き取り、水性のものはクリームクレンザーで拭き取ってください。


焼き焦げの消し方

タバコの様に小さい場合は、中目のサンドペーパーで黒こげを取ります。また、焼き焦げが大きい場合は同じようにサンドペーパーで取り除いた後、応急処置としてロウをたらして穴を埋め、平らにしてください。


畳の凹みの個所に適度に霧吹きをして、蒸しタオルを当てアイロンを掛けてくだ さい。



畳に液体等をこぼした場合、早めの対応をお願いします。い草に染み込んでしまうと、取れなくなります。対処の仕方は次をご参考ください。 

日常のお手入れ

掃除機は畳の目に沿って優しくかけてください.

強く押し付けるように掛けたり、目とは違う方向に掛けたりすると、畳表が痛み易くなります。



雑巾掛けは濡れた雑巾ではなく、固く絞った雑巾か乾いた雑巾で拭いてください。

畳表が黒ずんだり、妬けが早くなります。(液体洗剤等を含ませると、畳表が変色しますので、使用しないで下さい)
なお、新畳・表替えの後、暫らくの間粉が付くことがありますが、これは「染土」で害はありません。

普段から窓を開ける等、部屋の換気を行って下さい

カビの繁殖等の原因にもなります。


畳の上に絨毯等を敷かないで下さい

「畳の呼吸」を妨げカビの原因となります。